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紅の豚 (映画) 宮崎駿 2003/04/04 日本テレビ
「ジブリのやつで何が一番好き?」という質問に
紅の豚
と答えた人がいた。
大して話題にもならなかったこの映画を、なぜあえて・・・

観たらわかっちゃったね。
これはもう男の話ですよ。
あらすじなんか一行で書けちゃう。

『不細工な男だけど、仕事ができるから、イイ女にモテちゃう』

うーん、まさに男の話。
西部劇で、時代劇で、刑事もので、定番のストーリー。
でもね、コレがいいのよ。
映画全編、隅々まで行き届いた、男心。
『一匹狼』『メカ』『頼れる技術者』『プライド』『強がり』『戦友・旧友』『貸し』『借り』『やんちゃで憎めない娘』『聖母タイプの美女』『決闘と芽生える友情』『引き立てる雑魚悪党』
書けばきりがない、これでもかこれでもか、ディテールもしっかり男のロマン。
宮崎駿、この人はズバ抜けているけれど、手法とかストーリーとか、特別新しい事をやっているわけではない。
実は定番中の定番を、エンターテイメントの王道を真っ直ぐに進んでいる。
なのに、唯一無二の結果を残す。

ここ数年、バブルがはじけて、それを社会が受け止め始めた頃からだろうか、
『ナンバーワン より オンリーワンのがいいさ』
という向きがある。(SMAPも堂々と歌っているけど・・・)
僕自信もずっとそう思って生きているのだけれど、
社会としてのこの風潮には、いやーな危険を感じている。

「ナンバーワンになるのはスゴーク大変、というか並みの努力では無理。
でもオンリーワンになら僕でも、“そのままの自分”でもなれるかも。」

そんな甘っちょろい、逃げる自分のいい訳が、
さも正当な言い分のように思えてしまう、すり替えマジック。

宮崎駿という人は、奇をてらわず飛び道具を使うわけでもなく、
正当な道を真っ直ぐに進んで、本物のオンリーワンになってしまった。

まったくもう、クリエイターに言い訳をさせない、嫌な存在だなぁ。
と、駆け出しのアーキテクトは思うのであります。
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