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学ぶ意欲 朝日新聞、シリーズで掲載されているコラムから 2002/11/26
 子供の勉強への意欲がなくなっているという。
「どうせ役には立たない」、「勉強したって幸せになんかなれない」、
僕も小中高と学生のときに、やはり同じ事を思っていた。
教師の口からも「学校で覚えたことで将来本当に役に立つことなんて、僅かだ。でもキミたちが今できることは勉強しかないんだ。」と言われていた。
僕の両親も同じようなことを言っていた。

 勉強がいま役に立っているかと、自分に問うてみれば、
教師も、親も言っていたように、確かに直接的にはあんまり役に立っていない。
でも、やらないよりは良かった。
 学校教育は例えるなら、そのままでは食べられない『素材』を蓄え、刃物の研ぎ方、煮る・蒸す・焼くの基本的な『調理法』を覚える期間だったと思う。
そのおかげでやっと今になって、その素材と調理法を駆使してオリジナルメニューが作れるようになってきた。
倉庫にどういう素材がしまってあったか、どんな調理法があったか、それを自分のモノにしているかどうかで、料理の出来は全然違ってくるはず。
腐らせないように使い、また新たな素材も蓄え、いろんな実験的試みもしてみれば、きっと活きてくる。

 僕らの受けてきた教育が、素晴らしいものだったかと問われれば、もう少しまともな方法があったんじゃないか?とも思う。
でも、結局のところは本人次第で、そいつの能力は受けた教育とは必ずしも一致しないのは、みんな知ってる。
 いまの学生は確かに複雑な立場だと思う。
彼らの親は右肩上りが染み付いている世代で、その子供は右肩下がりしか見たことがない世代。
生まれてから、意気消沈の社会しか知らないのでは、簡単に夢は見れないだろう。
でもそれも悪いことじゃない、きっと。
 右肩上りの時代は、誰でも簡単に夢が見れちゃって、大して努力なんてしなくてもスタートラインに立てちゃうような時代で、
90年代を過ぎて、本当は能力がなかった人・頑張らなかった人が、落ちぶれていってるだけなんだから。

 また新しい時代がスタートしてる。
日本で生きていくなら、いまのこの社会を遊び倒すしかない。
そりゃ勉強きらいでもいいから、とにかくエネルギッシュでいてほしい。
ちゃんとメシ食って、いっぱい寝て、毎日息が切れるほど遊ぶ。
基礎体力と応用力さえあれば、どんな社会でもおもしろいんだから。
 いまの小学校に、人間味豊かな先生はいてくれるのだろうか?
ちゃんと、生きてる時間はおもしろいってこと、彼らにわからせてやってほしい。
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